天満切子に使う生地(色被せガラス)は、職人さんが1つ1つ手作りしたものを使用。
生地の色や厚み・重さなどを、ガラス製造会社さんと打ち合わせして、天満切子に最適なグラスを作ってもらっています。
天満切子に使う生地は手作りのため、製造段階で生地に細かい傷や気泡が入ることがあります。
この傷や気泡が削り取れるように、印をつけていくのが検品の作業です。
割出とは、デザイン通り器を削るために目印を入れていく作業。
さきほどの検品で印をつけた箇所を、デザインに合わせて削りとれるようにラインを引いていきます。
粗削りとは、天満切子を完成形に近づけるためにおおまかに生地を削っていく作業です。
粗削り時は、細かな高さや幅はあまり気にせずラインをいれていきます。
砥石の作業では、色の残っている部分のバランスを見ながら、デザインの微調整をおこないます。最終的なデザインがここで決まります。
粗削りの時点では、まだ生地の表面が白くザラザラ。この粗削りの個所に、砥石をかけて綺麗なすりガラス状にしていきます。
磨きとは、すりガラス状の半透明な部分を透明にしていく作業です。
水で溶いた磨き粉(三重の山の砂)をコルクに塗り、砥石をかけた部分を磨きあげていきます。
磨きは、天満切子の映り込みに影響を与える重要な作業。一点の曇りもなくなるまで磨き上げることで、切子の輝きを引き出します。
バフは、布バフに仕上げの研磨剤を塗布しながら、器を全体的に磨き上げる作業。
磨きの工程では磨かなかった部分(色のついた部分)まで、全体を磨きあげます。
最後にバフをかけることで、輪郭がすっきりし全体的に艶と輝きが生まれます。